ミクロ経済学の第一歩(新版)

サポートページ

安藤至大(2021年)有斐閣

更新情報

2021-04-01
  • 『ミクロ経済学の第一歩 新版』が出版されました。このサポートページも早く完成させます。
  • 2021-02-26
  • 解説動画の項目を掲載しました。動画の掲載はこれからです。
  • 2021-02-18
  • 試験的にサポートサイトを開設しました。これから充実させていきます。
  • 基本情報

  • 新版は2021年4月に出版予定です。
  • 初版は2013年に出版されました。出版社のサポートサイトはこちらです。
    http://www.yuhikaku.co.jp/static/studia_ws/index.html#isbn_9784641150058

  • 解説動画 (YouTube)

    第1章 ミクロ経済学とは?

  • 16ページ
    相場の価格がある財・サービスについて具体例を探してみましょう。具体的には、アルバイトの時給やガソリンスタンドのレギュラーガソリン価格を調べてみます。

  • 22ページ
    レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「サルバトーレ・ムンディ」が落札されたオークションの動画を見てみましょう。一点ものの財・サービスは、このように購入希望者が一ヶ所に集まる形式を取るか否かという形式の違いはありますが、オークションにより価格が決まることが一般的です。
  • 第2章 個人の選択を考える

  • 34ページ
    インセンティブを考えた仕組み作りについて、具体例を考えてみます。江戸時代にある殿様が「これまで四公六民だった年貢を五公五民にする」と宣言したとします。それにより藩に納められる年貢は本当に増えるでしょうか?図を用いて考えてみましょう。

  • 38ページ
    機会費用を考えることの重要性を理解しましょう。ある生産者が物を作って販売しようと考えるのはどのようなときでしょうか?

  • 42ページ
    デパートの営業時間について考えます。新型コロナウイルス感染症により人々の外出が減ったとき、営業時間はどのように変化するでしょうか。またライバル店の営業時間が短縮された場合には、どのように対応することが望ましいでしょうか。考えてみましょう。

  • 47ページ(コラム⑧)
    自動車による死亡事故を減らすために、どのような施策が有効でしょうか。交差点や危険な箇所において自動車を減速させたいときに、取り得る施策について考えてみましょう。

  • 第3章 需要曲線と供給曲線

  • 54ページ
    どのような範囲が一つの市場だと考えることができるのか、ドル円の為替市場を例として考えてみましょう。異なる市場間で少しでも為替レートに差があれば、瞬時に裁定取引が行われることを通じて、実質的に一物一価が成り立ちます。

  • 60ページ
    価格と数量の関係を描く需要曲線の図では、歴史的経緯により縦軸に価格(単価)をまた横軸に数量を取ることになっています。何が何の関数なのかを正確に理解しましょう。

  • 73ページ(コラム⑨)
    私たちの生活において物々交換が難しいことを理解しましょう。貨幣があることで取引が容易になります。

  • 第4章 市場均衡と効率性

  • 93ページ
    固定費用がかかるとき、供給曲線の形状はどのようになるでしょうか。ある価格のところで供給曲線がジャンプすることを理解しましょう。

  • 97ページ
    価格以外の要素が変化すると、需要曲線や供給曲線の形状が変わります。そのときどのようにして均衡点が移動するのかを理解しましょう。

  • 101ページ
    供給曲線の形状が変化したとき、消費者余剰、生産者余剰、総余剰はどのように変化するでしょうか。図解してみましょう。

  • 104ページ(コラム⑬)
    消費者余剰と生産者余剰、また総余剰を図の面積として求めるやり方に慣れましょう。本書のレベルでは図解ができれば十分なのですが、定期試験などでは理解の確認と採点の容易さから余剰の大きさを面積として求めることが一般的です。

  • 第5章 理想的な取引環境への政府介入と死荷重の発生

  • 111ページ
    バゲットの価格規制について理解するために、まずはフランスパンについて簡単に説明します。なぜあるパン屋のバゲットと他の店のバゲットが同質財と考えて良いのかを理解しましょう。また他にどんな公定価格があるのかも考えてみます。

  • 113ページ
    転売ができる場合に、なぜ限られた量のバゲットを最も評価額の高い人から順に消費できるのかを説明します。

  • 114ページ
    転売ができない場合に実現する消費者余剰の大きさが、なぜ図5.2のA+Bになるのかを理解しましょう。

  • 127ページ
    課税の前後で消費者余剰、生産者余剰、政府の税収、総余剰がどのように変化するのかを図解してみましょう。また生産者余剰と税収を入れ替えることができる点を確認します。

  • 130ページ
    従価税の場合の均衡点の変化を図解してみましょう。生産者に課税する場合と消費者に課税する場合でどのような違いがあるでしょうか。確認しましょう。

  • 第6章 市場の失敗と政府の役割

  • 146ページ
    日本では小学校と中学校が義務教育です。義務教育が必要になる理由を図を用いて説明してみましょう。それでは高校や大学はなぜ義務ではなく、補助金が支出されているのかも考えてみましょう。 また自動車の速度制限についても、根拠となるグラフを確認します。
  • 第7章 独占

  • 155ページ
    どのようなときに生産者が独占状態になるのでしょうか。具体例として、痛くない注射針やロケットの先端部分を作るヘラ絞りについて説明します。また自然独占の例として、東京エリアの鉄道網について考えてみましょう。

  • 157ページ
    独占企業が市場全体の需要曲線についてだけではなく、個々の消費者の需要曲線について知っていたらどのような価格づけが可能でしょうか。ここでは3種類ある価格差別の方法について説明します。

  • 159ページ
    生産者による最適な生産量決定のルールである「限界収入=限界費用」について、理想的な取引環境の場合と独占の場合を比較することを通じて、正しく理解しましょう。

  • 第8章 外部性

  • 169ページ
    この教科書では、外部性がある状況を二つのパターンに分けて説明しています。その一つ目は、注目している行為が他人に良い影響や悪い影響を直接的に与える「市場不成立による外部性」であり、もう一つは注目している財・サービスの取引は円滑に行われていても、その生産や消費が第三者に対して直接的な影響を与える「波及効果による外部性」です。なぜこれらを分けて扱うのかを丁寧に説明しましょう。

  • 171ページ
    ここでは「外部性の問題が発生しないケース」と記述していますが、これには二つのパターンがあります。それはある人の行動が他人にまったく影響を与えないので問題がないというケースと、影響を与えてはいるけれども余剰が最大化されているので問題がないというものです。後者については、外部性が発生しているにも関わらず「問題ない」という点を理解しにくいかもしれません。

  • 173ページ
    日照や景観をめぐる紛争にどのようなものがあるのか、具体例を紹介します。

  • 184ページ(生産量に応じた課税)
    政府は、公害によるダメージの大きさと等しい生産1単位あたりx円を生産者に課税することで、社会的に最適な取引量に誘導することができます。その際には得られた税収を必ずしも周辺住民に配るとは限りません。図解してみましょう。

  • 184ページ(消費者に対して課税)
    消費者に対して課税するケースについて図解して確認しましょう。

  • 186ページ
    生産に正の外部性がある場合に、補助金により社会的に最適な取引が実現することを確認してみましょう。

  • 187ページ
    消費に正の外部性がある場合に、補助金を出すことで内部化する方法について考えてみます。その具体例には予防注射以外にどのようなものがあるでしょうか。また消費に負の外部性がある場合はどうでしょうか。

  • 188ページ
    税金と禁止、また補助金と義務化の関係を整理してみましょう。全員にやめて欲しければ政府は禁止しますが、一部だけ減らしたいなら税金をかけます。また全員にやって欲しければ義務化しますが、一部だけ増やしたいなら補助金を出します。具体例とともに考えてみましょう。

  • 第9章 公共財

  • 198ページ
    利用が競合しないが価格は設定できる財・サービスの例として、音楽を考えます。あるミュージシャンの楽曲は同時に多くの人が楽しむことができます。この曲をどのように利用することが社会的に望ましいのかを考えてみましょう。

  • 199ページ
    民間企業が純粋公共財を供給するとしたらどのような状況が考えられるでしょうか。具体例として、神奈川県鎌倉市にある海水浴場の命名権のケースを見てみましょう。またビルを建てる際の公開空地についても考えます。

  • 200ページ
    費用便益分析を行うためには、公共財が利用者に対して長期的に与える効果と一時的に発生する費用とを比較する必要があります。そこれ利用する割引現在価値の計算を紹介します。また人々にとっての時間の価値はいくらなのかについても考えてみましょう。

  • 第10章 情報の非対称性

  • 210ページ
    中古車の取引について、イラスト①の数値例を確認します。

  • 217ページ
    望ましいインセンティブ契約が満たす必要がある2条件であるインセンティブ制約と参加制約について説明します。前者のインセンティブ制約とは、望ましい行動を選ぶことが雇われて働く側にとって得になるための条件であり、後者の参加制約とは、働く側が他の企業などではなくこの雇い主の下で働こうとするために満たす必要がある条件です。

  • 222ページ(コラム㉔)
    セールスマンに対する賃金の支払い方法を考えると、ここで扱ったような固定給と業績給ではない手法が活用されることがあります。業績給とは、本人の売り上げなどによって支払われる給料が増減するというものですが、そうではなく他のセールスマンと比較して業績が相対的にどのくらいの順位なのかによりボーナス等が支払われる仕組みである相対業績比較給が用いられることも一般的です。このような仕組みにどのような機能があるのかを考えてみましょう。

  • 第11章 取引費用

  • 227ページ
    私たちは電車やバスに乗る場合に、いちいち詳細な契約を締結することはありません。またホテルに宿泊する場合にも細かい契約は定めません。しかし例えばホテルの部屋に入って机の引き出しを開けると、そこに宿泊約款という契約が冊子として置いてあります。このような約款が持つ機能について考えてみましょう。
  • 第12章 ゲーム理論と制度設計

  • 241ページ
    ナッシュ均衡とは、その考案者であるジョン・ナッシュの名前から名付けられました。彼は1994年にノーベル経済学賞を受賞し、2015年に亡くなりました。その生涯はアカデミー賞作品賞を獲得した映画「ビューティフル・マインド」で紹介されています。ここではナッシュ均衡の考え方を理解しましょう。

  • 245ページ
    ここでは戦略型で示されたゲームについて、ナッシュ均衡の探し方を確認します。

  • 追加説明

    第1章 ミクロ経済学とは?

  • 13ページ 余剰という言葉の意味

    余剰という言葉を見て、どのような意味だと感じるでしょうか。おそらく日常用語として余剰という言葉が登場するのは「余剰人員」などのように、いらないもの、不要なものを意味することが多いと思われます。

    しかし経済学で余剰という用語を使うとき、これは交換の前と後でどのくらい新しい価値が生み出されたのかであったり満足度が増えたのかを意味しています。余剰というと「良いもの、増やすべきもの」と捉えるようにしましょう。

  • 16ページ 財・サービスの売り手と買い手

    相場の価格について説明するために、ここではコンビニで働く高校生を例として考えています。ところでこのような労働力の取引には、一般的な財・サービスの取引とは大きく異なる点があります。

    それは一般的な財・サービスの場合には企業が売り手であり私たちのような普通の個人が買い手であるのに対して、労働力の場合には私たちが売り手であり企業が買い手だという点です。どちらが売り手でどちらが買い手なのかが入れ替わっていますので注意してください。

  • 17ページ 相場の時給より低賃金ならば働かない

    ここでは相場の時給が1100円のときに、コンビニの経営者が「時給1050円で働いてほしい」と考えたとしても、それは無理だという説明をしました。これは他の店では時給として1100円もらえるのだから、あえて賃金が安い店では誰も働かないということが理由でした。

    ただし私たちが働く場所を選ぶ際に重要なのは時給だけではありません。例えば働く場所が家から近いということも重要です(これは移動にかかる手間や時間を気にしているということであり、後で学ぶことになる取引費用に相当します)。また店舗内が快適な環境かどうかなども職場選びの際には考慮するでしょう。他にも同僚との相性などもあるかもしれません。

    このような時給以外の要素も全体として考慮して、もっとも魅力的だと思える仕事を選ぶというのが現実の話であり、ここで考えているように時給が高い職場を選ぶという話をする際には暗黙のうちに「その他の条件は一定とした場合に」という仮定をしてる点に注意してください。

  • 19ページ 経済学とは?

    経済学という言葉は「経世済民」を略したものと言われています。経世済民とは「世を経め、民を済う(よをおさめ、たみをすくう)」という意味です。

  • 23ページ 数式を日常言語に翻訳する

    例えば103ページのコラム⑬では、需要曲線としてq=1-p(ただし0≦p≦1のとき)という数式が登場します。これを日常言語に翻訳すると、

    「この市場の消費者の需要量は、価格が1以上のときにはゼロであり、そこから価格が低下すると正の値になる。具体的には、需要量と価格を足したらちょうど1になる関係があり、価格が1/3だけ低下したら需要量は(足してちょうど1なので)2/3になる」
    と書くことができます。

  • 24ページ 記号の使い方

    ここで説明したように、価格はpという記号を使うのが一般的であり、また数量はqを使うのが暗黙の約束になっています。これに対して、頭文字が別の用語に使われてしまっている場合にはどうするのでしょうか。

    例えば企業が得る儲けを意味する利潤(profit)の頭文字はpですが、これはすでに価格pで使っています。このときローマ字のpに対応するギリシャ文字であるπが利用されることが多いですね。他にも将来の価値を現時点で評価するときに使う割引因子の記号はdiscount factorのdではなく、対応するギリシャ文字のδが用いられます。

    記号が登場したら、どのような理由でその記号が選ばれたのかを理解するように心がけると、その後に同じ記号が出てきたときに数式を理解するのが容易になるはずです。


  • 練習問題


    練習問題の解答例